愛媛県宇和島市に春の到来を告げる「えんま祭」が10日、同市丸穂の西江寺で始まった。閻魔大王の巨大な掛け軸など多くの貴重な作品を期間限定で開帳し、大勢の参拝客でにぎわっている。12日まで。
地獄の釜のふたが開くという旧暦1月16日の「やぶ入り」に合わせ毎年開催。約300年前に始まったとされ、地元では「えんまさま」の名で親しまれている。
本堂では、市内出身の美術家村上天心作の「閻魔大王図」や江戸時代に描かれ、地獄で苦しむ亡者の姿を表現している「地獄極楽絵図」など計約50点を展示。10日は風雪が吹き付ける中、午前中から園児や家族連れらが訪れた。